挨拶

ご挨拶

気候変動に伴う豪雨の頻発、活発化する地震活動、都市・山地・沿岸開発・道路建設など人間活動の拡大に伴い世界各地で地すべり、斜面崩壊、土石流、岩盤崩落、海底地すべりなどの広い意味での地すべり(Landslides)による災害危険度が増加しつつあります。日本は、地震・豪雨の多発地帯であり、狭い国土のほとんどが傾斜地で占められ、古くより種々の地すべり災害に苦しんできました。そのため世界で唯一の全国規模での地すべり専門の学会、日本地すべり学会が設立され、その活動の一つとして、1987年から2003年まで赤・青・黒の3色刷の国際地すべりニュースレター “Landslide News”を編集・印刷し、海外に2000部を無料配布してきました。この活動が、日本を中核とする世界的地すべりネットワークの構築に寄与しました。

二十世紀最後の十年間(1990-1999年)を、災害を防ぎ、より安全な世界を二十一世紀に残すための国際防災の十年(IDNDR)が、世界規模で実施されましたが、その一環として実施された日中共同研究「中国西安市の麗山(楊貴妃の宮殿)の地すべり災害予測(1991-1998年)」において、唐の時代から千数百年にわたって安定であった斜面の地すべり危険度予測の研究が成果をあげ、地すべり前兆段階にある宮殿裏山斜面に対して、大規模な斜面安定対策工事が実施されました。この研究成果をさらに発展させるためにユネスコの国際地質対比計画IGCP-425「文化遺産と地すべり災害予測(1998-2003)」の研究が採択され、各国からの参加研究者の研究推進に大きく貢献しました。この共同研究に参画した研究者達が、 IGCPに代わる地すべりに関する国際研究計画(IPL)の設立をめざし、2002年1月にその運営組織としての国際斜面災害研究機構(ICL)を設立しました。

2002年8月にこの国際斜面災害研究機構(ICL)の本部が、特定非営利活動法人として京都府に認可され、法的地位を得ました。

この法人の設立目的は、社会と環境に資するために斜面災害研究を推進すること、発展途上国における教育を含む能力開発を促進すること、都市、農村、開発が進行しつつある地域、及び文化自然遺産地区における斜面災害危険度を評価し、自然環境と社会的価値の高い地区の保護に資すること、斜面災害危険度軽減に関する国際的な専門技術を統合、企画・調整すること、及び地球規模かつ多領域にわたる斜面災害研究計画を推進することにより、世界各地で発生している斜面災害を軽減することです。

ICL設立後の主な活動は、2004年に創刊した国際地すべりジャーナルLandslides:International Consortium on Landslides(年6回発行。インパクトファクター3.049)の編集((独)スプリンガー社出版)、三年に一度開催する斜面防災世界フォーラム、世界各国のICL会員機関が推進する国際斜面災害研究計画(IPL)プロジェクトなどです。これらの活動の概要は、このWEBの以下の項目にご紹介いたしましたが、より詳しい活動については、次の二つの英語のWEBをご参照ください。

ICLのWEB (英語):http://icl.iplhq.org/  IPLのWEB(英語):http://iplhq.org/

なお、特定非営利活動法人 国際斜面災害研究機構の現在の役員は下記の通りです。

 

   員

理 事

長       佐々 恭二
経営担当理事      寶  
会計理事        福岡  
学術代表        佐々 恭二
監 事 落合 博貴

  斜面災害危険度軽減のための研究と教育を推進するために、皆様のご支援とご協力をお願いいたします

特定非営利活動法人 理事長 佐々恭二